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集団的自衛権に関する安倍首相の会見を聞いて



5月16日。
大好きな大相撲中継を5時から見ながら事務仕事をしていたら、終了後即この会見が始まってしまい、最後まで見て絶望的な気分になりました。

まず「海外にいる日本国民を守ること」と「能力のある自衛隊があること」と「集団的自衛権を認めること」は基本的に全く異なった次元の話。これらを全部安倍ロジックでつなげ、集団的自衛権を正当化しようとしていることに唖然としました。

誤解を招くことを承知で言えば、知的鍛錬を受けていない人の中にはこの「レトリック」がまったくもって「ロジック」ではないことを理解できない人もいるのではないかと思います。日本の指導的立場にいる人間が、善良で特に無知な国民をだまし、冷静に考えれば勝算のない戦争に精神主義でつっこませていった数十年前を同じことをしているとしか思えません。

一番腹が立ったのは、自衛隊という能力のある人たちをロマン主義的ナショナリズムで戦場に送ろうとしている人間が「こどもの安全」とか「おとうさんおかあさんの安全」とかいうキーワードを繰り返して感情をつかもうとしているそのあざとさ。あと数年後には、その自衛隊に私が教えたことのある学生が入る訳で、とても他人事には思えない。

また、記者会見のあり方にも問題があると思いました。書いたものを棒読みする記者の質問に対し、安倍首相は質問に真っ正面から答えようとせず、「こどもの命」を出して感情に訴えた上で、最初に述べたことを繰り返しているだけ。回答時間も長過ぎて、質問をなるべく少なく、言葉を重ねて聞き手が諦めるようにしむける戦法。


少し時間をおいて落ち着いたあと首相官邸(03-3581-0101)に電話しました。いろいろ考えていたら頭にくるわ泣きたくなるわで興奮していたので、気持ちを鎮めてポイントを整理して、相手が聞き取りやすい形に言葉をまとめました。電話を受け取った人に「意見を伝えたい」というと、一つ声のトーンが落ち、より疲労した暗い感じの声の女性に代わりました。「質問には答えないけれども、意見があったことはお伝えします」と断られた上で、丁寧にこちらの意図を伝えると、「わかりました。一意見としてお伝えします」、とのこと。


私が伝えたのは以下の2点。
ゝ者会見においては、特に安倍総理からの回答に関してもう少し短い時間でまとめるようにし、より多くの記者からの質問を受けてほしいこと、一般市民やジャーナリスト、研究者、海外の知日派知識人などを含めた公開討論会を行ってほしいこと。

どちらも現実的とは言いがたいけれど、不可能ではないと思うし、日本の指導者とことばをやりとりできる場がもっと増えるべきだと思います。

*この記事は記者会見があった日に個人のFacebookに投稿したものの再掲です。
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